花見もできる! 春を味わえる首都圏低山ハイキング名所7選
あわせて行きたい道の駅も紹介!
文:出口夢々
草花がみずみずしく輝いている春。そんな春に低山ハイキングにトライしてみるのはいかがでしょうか? 低山ハイキングとは、1000m程度の登りやすい山をハイキングすること。登山初心者でも2〜3時間で山を楽しめるのが魅力です。
本記事では春に咲く花を楽しめる、低山ハイキングスポットを紹介。あわせて、山の近くにある道の駅も紹介しているので、登山後は、ぜひ地元のとれたて野菜や特産品を買って、心ゆくまで「自然」を楽しんでみてください!
この記事で紹介する登山スポットで見られる花
1.東京都八王子市/高尾山
東京都八王子市にある「高尾山」。都心から電車で1時間ほどでアクセスできる手軽さが魅力です。ケーブルカーやリフトで山の麓から中腹まで登ることができますが、これらに乗らずに徒歩で登るルートも3つあります。どのルートも90分程度で登頂可能です。
高尾山で見れるのがソメイヨシノやヤマザクラ。高尾山山頂から奥高尾縦走路の一丁平にかけて桜並木が続きます。関東の富士見100景に選ばれている高尾山山頂。天気のよい日なら桜並木のうしろにそびえたつ富士山も見れちゃいます。
高尾山の登山ルートには道中に茶屋もあります。ケーブルカー高尾山駅の近くにある「一丁目茶屋」は、麓から徒歩で登って来たときに最初に見つけられる茶屋です。創業120年を超える歴史ある茶屋でお団子を食べたら、残りのルートもがんばって登れそう!
高尾山に登ってお花見をしたあとは、東京唯一の道の駅「道の駅八王子滝山」に寄ってみるのはいかがでしょうか? 八王子で栽培された野菜や果物、畜産物や、地元食材を活かしたお惣菜を購入できます。
2.埼玉県皆野町/蓑山
埼玉県秩父市と皆野町にまたがる「蓑山」。山頂の駐車場まで車でアクセスすることもできますが、秩父鉄道の和銅黒谷駅や親鼻駅から設定されているハイキングコースで登山を楽しめます。
山頂付近は「美の山公園」として整備された環境庁指定の国民休養地になっています。そこには8000本もの桜や、3500本ものツツジ、3200本ものアジサイが……! 4月から6月末まで絶えることなく季節の花を鑑賞できるのがポイントです。
蓑山近くにあるのが、皆野町道の駅「みなの」。地元の新鮮野菜やきのこ、手づくりまんじゅう、地酒・ワインを購入可能です。
3.群馬県富岡市・下仁田町/妙義山
群馬県富岡市と下仁田町にまたがる「妙義山」。日本二百名山の1つで、奇岩や岩峰が連なる特徴的な様子から日本三大奇景にも選ばれています。その見る者を圧倒する様相から、古来より、修験者の信仰の場としても有名です。
妙義山の登山コースは2つ。一般登山者でも楽しめる「中間道ルート」と、登山上級者のみが挑戦できる「表妙義縦走ルート」があります。表妙義ルートは、ほかの山なら通行止めになるような難所が含まれているルート。ですので、気軽に登山を楽しみたい方は、中間道ルートがおすすめです!
山塊西部の斜面にはソメイヨシノやサトザクラなど、約5000本もの桜が植えられた「さくらの里」も。さくらの里は車でも行けるので、そこに車を止めてお花見をしたり、少しだけ山に足を踏み入れるのもよいのではないでしょうか?
妙義山の麓にある道の駅「みょうぎ」には、朝採れ野菜を購入できる物産直売所や、そばやうどんを食べられる食堂もあります。
4.茨城県つくば市/筑波山
茨城県つくば市にある「筑波山」。日本百名山のなかでもっとも標高が低く、比較的登りやすい山として人気を集めています。人気の秘訣はそれだけでありません。景観とコースも豊富なのです。
登山コースは全部で4つ。筑波山神社から酒迎場分岐、そして弁慶茶屋跡を経て女体山頂へと向かう「白雲橋コース」。筑波山神社から男体山頂を目指す「御幸ヶ原コース」。つつじヶ丘から酒迎場分岐を結ぶ「迎場コース」。つつじヶ丘から弁慶茶屋跡を結ぶ「おたつ石コース」。低山ハイク初心者なら比較的短いルートである「おたつ石コース」が、険しい道のりにチャレンジしたかったら「御幸ヶ原コース」がおすすめです。
ロープウェイの女体山駅とケーブルカーの山頂駅を結ぶ「山頂連絡路」では、筑波山の豊かな自然に触れられます。4月にはカタクリやニリンソウ、5月に入るとツツジも楽しめます。
帰りがけに寄りたいのが道の駅「しもつま」。地元の農産物を購入できるだけでなく、なんと納豆の工場見学もできちゃう道の駅なんです! 特産品売り場では、この工場でつくられた納豆を購入できます。
5.埼玉県秩父市/琴平丘陵
埼玉県秩父市にある「琴平丘陵」。西武秩父駅から設定された琴平丘陵を含むハイキングコースを楽しむのがおすすめです!
このハイキングコースで最初に到着するのは、羊山公園。4月中旬から5月上旬にかけて、9種類、40万株以上の芝桜が1万7600平方メートルの大地を埋め尽くします。羊山公園を訪れた後は、琴平丘陵の峰や長者屋敷跡、断崖の上に建つ観音堂、岩井堂をめぐります。
東京からアクセスしやすいところに、ハイキングも季節の花も、歴史的な建造物も楽しめるコースがあるなんて……! 多様な景観に心浮き立つこと間違いなしです。
帰り際には、西武秩父駅前にある道の駅「ちちぶ」で、地元の新鮮な野菜や手づくりお菓子を買って電車に乗りましょう。荒川支流の浦山川と武甲山の地下水を水源とした「ちちぶの水」も無料で持ち帰れます。
6.群馬県桐生市/鳴神山
群馬県桐生市にある「鳴神山」。桐生岳、仁田山岳からなります。古くから信仰の対象として崇められた山で、山頂付近には雷神岳神社があります。鳴神山の魅力は、山頂から見えるダイナミックな景色。日光白根山や赤城山、武尊山、皇海山などの雄大な姿を眺められるのです。
群馬県の自然環境保全地域に指定されている鳴神山。ミズナラ、クヌギ、クリなどの天然林が広がり、カッコソウ、ナルカミスミレ、ヤシオツツジ、ニリンソウなどの植物が見られます。
注目すべきは「カッコソウ」。サクラソウの仲間ですが、近年、生育域が極端に縮小し、絶滅が心配されている植物です。昔から、群馬県の桐生市とみどり市の限られた地域にのみ生育しており、カッコソウを見られるのは世界でここだけ。5月ごろに見られるかわいいピンク色の花は、ここでしか見られないのです。
近くにある道の駅くろほね「やまびこ」では、群馬県の特産品であるこんにゃくや舞茸を購入できます。
7.山梨県南巨摩郡/身延山
山梨県南巨摩郡にある「身延山」。身延山は、山全体が日蓮宗の聖地となっており、山腹には本堂や祖師堂が建っています。そして、山頂からは富士山や南アルプス連峰が……! 展望のよい、清らかな空間です。
身延山山頂へは、ロープウェイでアクセスできるほか、「東コース」と「西コース」の2つの登山道もあります。東コースは片道5km、西コースは片道8kmなので、自分の体調と相談してコースを決めるのがよさそうです。下りだけロープウェイに乗ってもよいかもしれません!
そして、山腹にある身延山久遠寺には、樹齢400年以上のしだれ桜があります。久遠寺は、日蓮聖人が法華経の根本道場として定めて以来、日蓮宗の総本山として信仰されている寺です。そこに咲く、歴史あるしだれ桜は荘厳ささえ感じられます。
近くにある道の駅「みのぶ」では、身延町の工芸品である西嶋和紙や竹炭工芸を見れたり、みのぶまんぢゅうやおからクッキー、ゆばなど、身延らしいおみやげを購入できます。
首都圏からアクセスしやすい低山ハイキングスポットを紹介しましたが、いかがでしたでしょうか? 春の低山ハイクは、木々のみずみずしい緑色に加えて、色彩豊かな花々を楽しめるのがうれしいですよね。コメント欄でぜひ、行ってみたい山やハイキングコースを教えてください!
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