編集後記
2021年2月特集「冬に感じたい、甘い日々」を終えて
文:花塚水結、出口夢々
自分の甘やかし方——花塚水結
今月の特集は、自分の好きなものに関連する記事をたくさん制作したなと思います。
「『愛の不時着』——リ・ジョンヒョクとユン・セリが愛を深めた瞬間」なんて、完全に私の好きな作品を取り上げた記事です。記事では主人公の2人が「愛を深めた瞬間」を抜粋して紹介しました。
1話あたり1時間超え、全16話とドラマとしてかなり長い作品だったので、シーンを抜粋するのにも一苦労。夜な夜な見返しては物語に涙し、シーンを選ぶどころではなくなる……という繰り返しでした。
そんな感じで、なんとかシーンの候補を絞り出していたのですが、1話につき候補が4つくらい挙がるわけです。そうなんです、いいシーンが多すぎるんです。なので、ここで1つ、記事には入れなかったシーンを紹介させてください。
12話、セリの家で2人がお酒を飲みながら話をするシーン。
ジョンヒョクが「酔っているなら話がしたい」と言って本音を切り出します。「北に帰りたくない」「ここで君と結婚して君に似た子どもも欲しい」と。とっても甘く、愛にあふれているシーンなのですが、「酔っていなかったらできなかった話」というのが切なすぎて……。
勤勉な北朝鮮の軍人であるジョンヒョク。しかも父親は総政治局長(北朝鮮国内でトップ5には入る権力者だそうです)。一方セリは、韓国の財閥令嬢でありながら、一流ブランドの経営者。まるで現代版のロミオとジュリエットのような、結ばれない関係でした。
そのことをお互い痛いくらいにわかっていたからこそ、「酔っていなかったらできなかった話」だったんですね。
そんな甘く、切ない2人の物語を見ながら主人公の2人より泣いていた私。連日腫れ上がった目で仕事をしていました。リモートワークで本当によかったと心から思います。
自分をとことん甘やかした2月——出口夢々
今月の特集は、実践が多かったなあとぼんやり思います。「自分を甘やかしたいときに食べたい、オートパティスリー(高級菓子)」を書くために、お菓子をお取り寄せして食べたり、「大人女子のための恋愛小説案内」を書くために、たくさんの恋愛小説を読んだのです。平日は家で仕事をし、休日は家で恋愛小説ざんまい。休憩に甘いものも必須です。みなさん、なんとなく想像できましたよね……。この1カ月で体重が大いに増えた私の姿が……。正直に言います。この2月、私史上最大の体重を記録しました。「冬に感じたい、甘い日々」にかこつけて、甘やかしすぎたのかもしれません。
でも、おかげで日々の生活はとっても潤いました! まず、家においしいお菓子(それもお高いやつ)があるだけでウキウキします。「ちょっと一息」なんてときに、バターがたっぷり入ったマドレーヌを食べるのは至福のとき。お菓子をオンラインで買ってから家に届くまでの日々もウキウキでした。そして時間があれば常に読書。普段はちょっとした時間があるとスマホを触ってしまいますが、読まなければならない本は山積み。スマホでゲームをする時間もありません。でも、小説を読み始めたら、あっという間に物語の世界にワープしてしまいます。小説の世界観に没入している時間って、ほんと時間が経つのが早いですよね。本を読んでいたら、気づいたらあたりは真っ暗……なんてことが多い2月でした。
あれ? こうやって文章にしたら、2月の私はかなり充実した日々を過ごしていたようですね。「今月もずっと家にいて何もしなかったな〜」と思っていましたが、そんなことはなかったようです。ちゃんと楽しんで、そして自分を甘やかしていました。ただ、その代償に得た体重はデカすぎる。3月はここに運動も組み込みます……。
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